伊藤園の企業研究

今回ご紹介するのは、「連続増益企業ランキングトップ200」（東洋経済オンライン調べ）で第58位に輝いた、伊藤園です。

この記事を読んでいる方の中には、伊藤園への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、伊藤園の経営理念や同じ清涼飲料業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある清涼飲料会社の中で、なぜ伊藤園なのか？」という質問への対策を考えましょう。


伊藤園について深く知るために、まずは伊藤園の経営理念を確認しましょう。そこから伊藤園が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

伊藤園の企業理念は、以下の通り。
『「お客様第一主義」すべてのお客さまを大切にすることが経営の基本である。 お客様の定義：「消費者の皆様」、「株主の皆様」、「販売先の皆様」、「仕入先の皆様」、「金融機関の皆様」、「地域社会の皆様」』
（伊藤園ホームページ・経営理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「顧客主義」「挑戦」「社会貢献」の3点。
伊藤園の社員として、伊藤園に関わる全ての人を顧客と考え大切にすること。顧客の満足を得るために常に問題意識を持ち、商品やサービスの向上を目指すこと。その結果として、会社の発展に貢献する。会社の発展が社会貢献につながるよう、自らも率先して努める。伊藤園はこのような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとしてどのような目標を、どのように立てたか
• 目標達成のために個人として、どのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で、どのような壁にぶつかり、どのように乗り越えたか
• 以上のような経験から、どんなことを学んだか、そして仕事にどのように活かしたいか

次に、清涼飲料業界における伊藤園と競合会社と比較してみましょう。
伊藤園の競合といえば、コカ・コーラウエストが挙げられます。
伊藤園とコカ・コーラウエストはどのように違うのでしょうか。

伊藤園が展開するのは「茶葉関連事業」「飲料関連事業」「その他の事業」の3つの事業。すべての事業で“健康を支える”ということがコンセプトになっています。
長期ビジョンとしては「世界のティーカンパニー」として伊藤園を位置づけ、世界中のお客様にお茶の伝統や最先端技術を届けることで、新たな生活提案をすることを目指しています。
また、海外事業基盤の確立の戦略的投資を継続しており、「お～いお茶」のグローバルブランドとしての地位獲得とともに、ティーバッグや粉末茶などの簡便性商品についても、世界市場でのさらなる浸透を図っています。

対するコカ・コーラウエストは、西日本で営業展開する日本最大、世界的に見ても大きな規模を持つコカ・コーラボトラー。 日本コカ・コーラと戦略的パートナーを結ぶ国内唯一のコカ・コーラボトラーとして、商品開発やマーケティングなどを協働で取り組んでいます。さらに社会貢献活動や環境推進活動にも注力し、飲料を通じてお客様の「ハッピー」と持続可能な社会発展に貢献することを目指しています。

次に伊藤園とコカ・コーラウエストの財務状況を見てみましょう。
平成26年度の売上高は、伊藤園が437,755百万円であるのに対し、コカ・コーラウエストは424,406百万円とわずかながらも下回る結果に。
一方で営業利益は、伊藤園が21,100百万円のところ、コカ・コーラウエストは11,008百万円とおよそ半分になっています。
コカ・コーラウエストは、消費税増税や夏場の天候不順の影響を受けたことで売上高が減少。加えて円安進行の影響もあり営業利益が減少しました。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
清涼飲料業界にとって、自販機は大事な販売チャネルの1つ。しかし最近では「自動販売機ビジネスが役目を終えた」と見る飲料メーカーも。
一般社団法人日本自動販売機工業会による平成25年度の自販機普及台数は、前年比1,270台増。酒類自販機やタバコ自販機が苦戦するも、紙容器自販機からの切り替えで缶やペットボトルの清涼飲料自販機が増加傾向にあると言います。
一方で消費者の節約志向で、低価格販売が基本のスーパーやコンビニエンスストアにおける購入者増などの影響もあり、今後は縮小傾向に転ずると予想されます。

ここまで伊藤園についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考�